1962年、兵庫県伊丹市に生まれる。
父親の仕事の関係で5歳から9歳までの3年半をニューヨークで過ごす。ここでの経験が、人に対するオープンマインドな心を育てることになる。
ニューヨークから帰国する途中に立ち寄ったヴェネツィア・ムラノ島のガラス工房で、ガラスを吹く職人の姿に魅了され、ここで父親が買い求めたガラス彫刻 “Fisherman” が、ガラスの世界に入るきっかけとなった。
小・中学校時代は、絵を描くこと、木や粘土でさまざまな形をつくることに喜びを見いだし、高校時代は美術を専攻、油絵を描いて過ごした。

高校卒業後、設立されてまもない東京ガラス工芸研究所に2期生として入学。2年間で12種類におよぶガラスの技法を習得する。さらに研究科に進み、ガラスを素材とする彫刻の研究を始める。
1985年、研究科修了とともに渡英。ロンドン、サンダーランド、ジャージーアイランドなどの工房を経て、ケンブリッジのミッドサマー・グラス・メーカーのスタッフに。吹きガラスの多種多様なかたちを学ぶとともに、プロダクションワークによる作品制作を経験する。
帰国後の1988年、新島ガラスアートセンターの設立にあたってスタッフに。Dale Chihuly、Benjamin Moore、Dante Marioni、Richard Royal、 Richard Marquis、Dan Dailey、Lino Tagliapietra、William Morrisといったガラス作家のワークショップでアシスタントとして働く幸運に恵まれ、大きく造形力を高めることとなった。

1994年、長年にわたり親しくお付き合いいただいてきた医師の桑野稔啓氏のご協力を得て、株式会社エキスパートグラス・大村ガラス工房を設立。以後、アメリカ、ドイツ、スイス、イタリア、チェコ、台湾、韓国などで作品を発表するいっぽう、日本各地で個展を開催、ガラス造形を一生のテーマとして探求を続けている。

1962 兵庫県に生まれる
1985 東京ガラス工芸研究所研究科修了
渡英 ミッド・サマー・メーカーズ スタッフ (ケンブリッジ、~1987)
1987 広島ガラスの里工房スタッフ
1988 新島ガラスアートスタッフ (~1992)
1994 大村ガラス工房設立
1998 Pilchuck Glass School Summer Session 3 講師 (アメリカ・シアトル)
1999 ガラス工房SILICA (北茨城市) にて制作
ZANTTI工房 (イタリア・ムラノ島) にて制作*
2000 高橋禎彦氏とのコラボレーション (New York Urban Glass)
“日本のガラス最先端” 講演パネリスト (New York Japan Society)
“International Glass Symposium 2000” 招待、作品制作 (チェコ Crystalex Novy Bor)
2004 渡伊 カラーラにて石彫研修 (~2005)

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展覧会・受賞歴
1986 Design Centre of London ガラス部門デザイン賞受賞 (イギリス・ロンドン)
1990 「’90現代ガラス造形展」 (神奈川 箱根彫刻の森)
1991 個展* (名古屋市 MOA名古屋ギャラリー)
個展* (東京・銀座 スペース88)
1993 「New Glass in Japan展」 (巡回展、~1994年)
(デュッセルドルフ美術館、ハンブルク美術館、ローザンヌ美術館、コーブルク美術館)
1995 「’95美術工芸展覧会」招待 (ドイツ ハンブルク美術館)
個展* (パリ Monmaetre des Arts)
個展* (フランス・オルレアン市 オルレアン市立美術大学I.A.V 同市主催)
1996 「大村俊二ガラス彫刻展」* (神奈川県相模原市 光と緑の美術館)
1997 「日本のガラス作家展」 (大阪 ギャラリーエノモト)
個展「驚展」* (東京・銀座 ギャラリープレンヌ・ビュ)
「Made in Japan」 (デンマーク Glass Museum)
「日本興行銀行 ホール展」 (東京、渋谷、日本橋、名古屋の各支店を巡回)
1998 「ガラスの現在―日本の旗手たち―」 (東京・銀座 コンテンポラリーアートNIKI)
「ガラス日本現代作家展」 (群馬県高崎市 NTT YOU HALL)
個展「歪み展」* (東京・銀座 ギャラリープレンヌ・ビュ)
1999 「第二回現代ガラスの美展」in 薩摩 大賞受賞
「日本ガラス2000年―弥生から現代まで―」 (東京・赤坂 サントリー美術館)
「第51回千葉県美術展覧会」入選
個展* (東京・祐天寺 K´s ギャラリー)
2000 「KOGANEZAKI・器の形・国際ガラス展」奨励賞受賞 (静岡県賀茂郡 黄金崎ガラスミュージアム)
個展 「感」* (東京・銀座 清月堂ギャラリー)
「STEREAMMS OF LIGHT―現代日本のガラス―」 (台湾)
「International Glass Symposium 2000」招待制作 (チェコ Crystalex Novy Bor)
個展「陰翳礼賛」* (東京・祐天寺 K´s ギャラリー)
2001 個展「Dou・Ryu・Sei」* (東京・銀座 清月堂ギャラリー)
2002 「大村俊二ガラス展」 (静岡県三島市 Gallery701)
「Form of Blown―吹きガラスの形―展」 (岡山県倉敷市 Shiwory Gallery)
「第一回現代ガラス大賞・富山2002展」 (富山・富山市民プラザアートギャラリー)
「Chiba Art Flash オブジェ02展」 (千葉・千葉市民ギャラリー・いなげ)
個展「Vase Cooler」* (東京・祐天寺 K´s ギャラリー)
2003 「Out Spoken Glass―遠慮のないガラス―展」 (北海道市立近代美術館、岡山県立近代美術館)
NICAF 第8回国際コンテンポラリーアートフェスティバル (東京国際フォーラム)
「工芸の現在―アメリカ・ヨーロッパ・アジアの21人―」特別招待展* (世界工芸コンペティション・金沢)
2006 個展「光のかたち」* (東京・銀座 清月堂ギャラリー)
2007 ハワイクラフツメン主催ワークショップ講師 (ハワイ州立大学)
南ソウル大学主催ワークショップ講師 (ソウル)
個展「宴」* (東京・K´s ギャラリー)
2008 個展「Thinking in Glass」* (東京・ベレンゴコレクション)
「第三回現代ガラス大賞・富山2008展」(富山・富山市民プラザアートギャラリー)
2009 個展 創造空間TA彩 (伊賀)
2人展 大村俊二 (ガラス) +新田美砂子 (野菜料理研究家) ギャラリーOII「爽涼を味わう うつわと夏野菜」
Glass Today 2009 (東京・K´s ギャラリー)
「神奈川県立美術展」入選 (横浜)
* 株式会社 光凜プレンヌ・ビュ企画

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コレクション
オルレアン市立近代美術館 (フランス)
東京国立近代美術館工芸館 (東京都)
横浜美術館 (神奈川県)
黄金崎ガラスミュージアム (静岡県)
光と緑の美術館 (神奈川県)
富山県教育委員会

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大村 俊二 (おおむら・しゅんじ)
武蔵野美術大学 教授